AURA四回目まで観た

内容に関しては消化しきれていないので触れませんけど、脚本が良いのか悪いのか判断しにくいですこれ。
良い点としては流石に四回観ても飽きることなく観続けられる歯切れの良さ、無駄を上手く削ぎ落とした感じがかなり好印象。原作のドリームソルジャー描写のボリュームをそのまま映画に持ち込んでたらかなりキツいものがあったし、そこはコンパクトに仕上げてくれていた。(前半がかなり短くなっている)その代わり原作から持ち込むセリフの取捨選択も面白く、例えばアクセサリーを買う時の「こういうのって、したことなくて」という言葉、二周目以降はなるほどなーと感じました。原作ではかなり素っ気なく流していたので、なかなか気付かなかったですが、自然ながらよく出来ています。

ただ悪い点として、妙に削り方がヘンだったせいで説明不足が起きている。一郎が良子を自宅から見送っている時の「釘を…竜端子を見つけて」と言うとき、それまで竜端子そのものが登場して来なかったので、「釘」という呼び方で視聴者にそれと判断させるのは無理がある。「探索」そのものにスポットを当てるのは良かったにしろ、最終的にその物体自体が登場する訳だから、最初に提示すべきだった。他にもケンカ勃発の際に大島が「アキんとこ行ってな」と喋るけどアキって誰。即座にあの白ワイシャツの子だとは分からなかったし、前後関係を踏まえない結果として粗がそれなりに多いのが惜しい。かといってセリフを変えずに再現している忠実さがあるかと思えば、ケンカの場面は主人公が最初から正義感を発揮した描写にしているため、なかなか掴めない。

というところまで考えて、スタッフロールを見たら構成と脚本でそれぞれ担当が分かれてました。この間でどうもギクシャクしたものがあったように思います。『人類は衰退しました』もあまりまともに観ていなかったので観返す必要がありますが…

しかしこういう話はかなり好みで、なおかつ先述したまとまりもあるため、ついつい何度も観てしまっています。入場者が少なくなってきたのでゆったり観られる反面、劇場公開キャンペーンが全部終了した後でドハマリしているので、やや残念という気も否めず。もう少し観たらもっと書くことも増えるかもしれません。